文中の緑色の文字は、「愛用道具紹介」に、画像&紹介記事があります。〈 〉は記事NO.
イタリアンスーパーカーを黄色で3台、っていう企画の最後は「365BB」。ストラトスの終盤のクリアコートで、黒い点状の
ホコリの無限地獄に辟易したので、黄色をもう1台作るのゾッとするんですが、始めた以上やりとげないと。
2007年製のキット。
新発売当時に購入して、長らく積んでました。
当時フジミが、この窓付き赤箱でフェラーリの各車種を
怒濤の勢いで発売、おしなべてデキがよくて、ネットで
好評価が飛び交ってた覚えがあります。
「フジミが生まれ変わった!」みたいな (^^;)
ブームの頃のスーパーカー小僧にとっては、カウンタックと双璧の人気者。
300km/hだの 302km/h だのって毎日飽きずに盛り上がったモノでした (^_^) 懐かしい。。。 若い方向けに、車名の意味を。
*365 は総排気量÷12気筒 の1シリンダー当たりの排気量。
*4 はカムシャフトの数。
*BBはベルリネッタ=2ドアクーペ、ボクサー=水平対向エンジン。
フェラーリの車名の数字の不規則さ、よく話題になりますね。8気筒シリーズが、308・328・348、と排気量2ケタ+8気筒、で続いてたのに、
355 で3.5L・5バルブ。。。で、360・430は総排気量の3ケタ表記。
12気筒シリーズは、365 後継が、5L・12気筒で 512。で、5500cc で550マラネロ。
ポルシェが永遠に 911 なのと好対照。まあ、ネーミングだけでも話題に事欠かない人気者ってコトですな (^_^)
買ってすぐに、512 の方は作りました。
初級者なりに作りやすかった印象が残ってます。
外装パーツもガラスもちゃんとフィットして嬉しかった
ような。。。
365 もかなりの部分が共通部品なので、昔の印象通りに
フィッティングが良好なコトを期待しましょう。
今回のボディカラーはタミヤのクロームイエロー。
赤成形なので下地にメタリック塗装を挟まないと
いけません。
これまでタミヤの赤成形キットでは染み上がりを
経験せずに済んでます。
フジミも出ないといいなぁ。
接着すべき所はとっとと接着しつつ、ボディの下拵え
と外装パーツのフィッティングから始めます。
まずこの部分の接着から。
フィッティングは良好。
リヤカウルはクローズ固定で作るので、
接着しちゃいますが、まずは様子見。
経年変化かな?
左側はフィットしますが、右側は広がってしまってます。
これは押しつけて接着しちゃえば大丈夫そう。
4面一体のガラスは文句なしのフィッティング。嬉し。。。
一番大事な見せ場になるフロントフード上の各部品もぴったり
合います。
ウィンカー/ポジションランプのカバーはボディ裏からはめ込む
ようになっていますが、全く修正の必要なしで、ちょっと感動的。
ヘッドライトはリトラ開閉するようになってますが、固定します。
フードと面一になるように丁寧に調整しましょう。
フィンもバチピタ。いい感じですねぇ!!
これらの面一具合がキモなので、元々のパーツ精度が
高いのはありがたい。
ウィンカーカバーの合い具合、スゴイでしょ♪
リトラクタブルヘッドライト(閉)は
四周のスキマが均等になる位置に固定するのも
重要です。
そこで、裏側のライトの収まる構造部分は全部
切り落として「板だけ」にしてしまい・・・
・・・裏からプラ板を貼って、ベースにして・・・
・・・慎重に位置決めして接着。
こうしてしまえばボディと同時にサンディングして
面一加工しやすいでしょ。
このグリルも内側からのはめ込みですが、ジャストフィット。
接着剤いらないぐらい。
ただ、実車のこの部分のキャバリーノ・ランバンテ(跳ね馬)は
こういう立体的な造型じゃなくて平板なので、修正します。
インレットとかエッチングとかヤマほど持っているので、問題なし。
ここもよく合います。
512 はリヤカウルに盛大にスリットが入ってて、エンジンが透けて
見えるんですが、365 は全然見えません。
エンジン頑張らなくてもいいぜ、ふふ。
このパーツもOK。
ただ、6連ライトの周囲にクロームのリング加飾があるんですが、
モールドもパーツもありません。
なんか工夫しなくちゃいけませんね。
ルーフスポイラーは、残念ながらダボ穴が見えて
しまう。ボディに対する幅も少し不足してますね。
プラ板とパテで幅を増してやれば、ダボ穴も隠れて一石二鳥。今後、溶きパテ&研磨で、補った部分との段差を丁寧に消してやります。
フロントエンドのエンブレムの
モールドは削り取ります。
ウォッシャーノズルも落として
何かを刺すようにしましょう。
で、Bピラーの所の出っ張りは
何かというと・・・
・・・ドアハンドルなんですね。
モールドは落として、プラ棒でそれらしく作ろうと思います。
キーシリンダーも別で作ったモノを刺す方が、絶対綺麗にいくので
ボディに穴を開けときます。
とっても悪い予感がするドアミラーのダボ穴。。。
ミラーの部品をはめてみたら、ダボ穴は隠れました。意外。。
でも、ミラーが立ちすぎ。
実車も立ち気味ではあるんですが、ちょっと過剰です。
パテ埋めして均して、なかったコトに
します。
ミラーの部品に軸打ちして、「根本」を
加工して合わせましょう。アトでね。
リヤカウルとボディを接着するために
とりあえず上下合体します。
ボディとシャーシの合体はここが
担います。緻密でしょ!!
タイヤハウスとボディの間には、
ほぼスキマもなくて、合体しただけで
高い密度感があります。
リヤカウルの位置を、ボディとも
リヤバンパーとも合う場所に
仮り留めしといて、流し込み
接着剤でボディとくっつけます。
白い所は向こう側に抜けちゃって
たのでパテで埋めました。
シャーシにパテがつかない
ように、両面テープの台紙を
挟んでガードしてます。
接着強度を上げるために、裏からプラ板を貼って補強。
「スジ彫りで貫通」の予防も兼ねてます。
ここはBMCタガネ〈10〉や600番の細切りで、ラインがドアから
連続するように整形します。
このミゾはボディをぐるりと1周してて、ツヤ消し黒。
製作の最後にツヤ消し黒フィニッシュ〈13〉を貼り込む予定です。
フロントはこんな風にスキマが開いて合いません。
365・512 共通の、このキットの問題点です。
うん、512 の時もこのスキマに驚いたなぁ。
自分の作り方が悪いのか、ってネットを見たら、
みんなこれを指摘してて安心した覚えが。。。
これまた流し込み接着剤で押しつけ接着で大丈夫。
で、接着跡はツヤ消し黒フィニッシュが隠してくれる
ワケです♪ ふふ、想定内。
落とすと決めたモールドは落として、
スジ彫りも深めた所で一度サフ。
キットの素性がいいので、この時点で
まあまあOK、って感じです♪
接着したボディとリヤカウルの間のスジもきちんと整えました。
フューエルリッドの周囲はニードルで彫り増しました。
ドアやフードなど「開閉する所」のスジは0.2ミリ、
窓枠など「動かないけどスジはある所」は0.125ミリのタガネで
彫るのが最近の定番になってます。
リトラクタブルヘッドライトも開口部の中央に
無事に収まりました。
ドアミラーの修正にいきます。
ミラーの部品のダボを落として、両面テープで
ボディにくっつけてみます。
もう少し寝かせたい。
さらに、根本の部分も問題です。鏡の面が後を向くようにドアミラーをセットすると、根本の部分が極端に斜めになっちゃいます。
実車の画像を観察すると、やや斜めになってるのも見つかるんですが、キットの状態は斜め過ぎて不格好。。。
細工しやすいように、まずは軸打ち。0.4ミリ径のアルミ線です。
で、根本の部分は切り落としてしまい、アーム全体も少し細く削りこんで
実車の印象に近づけます。
強烈なエクボ状のヒケがあるのでパテ埋めしました。
ボディにセロテープを貼って、エポキシパテを適当な形にして置いて土台にして、ドアミラーをグニって押し込みます。
少し寝て、実車の印象に近づきました。パテが乾いたらボディからミラーを外して、根本部分のパテを整形します。
元の角度。
修正後。
面の乱れやスジの修正など、
各部にパテを使ったり、
600番を当てたりして整えます。
今日はここまで。
製作記①の続きは、ルーフスポイラーの整形完了・ドアミラー根本の整形・アウタードアハンドルの自作、を済ませて、ボディに仕上げサフを
吹いた状態までを紹介予定です。
と書いて、軽く製作記①を終えるつもりだったんですが、ブログへのコメントとメール、ほぼ同時に
お二方から重大情報をいただいてしまいました (^^;) (ブログ【 314 】参照) というわけで、久しぶりに追記します。
まずは、上の方で手をつけた宿題の結果から追記を始めましょう。
ルーフスポイラーは延長した部分との継ぎ目を丁寧に均して
から、サフ → マットブラック。
ダボ穴隠しの目的、達成ですね♪
← ボディへのフィッティングを
終えたドアミラーは
それらしい形に整えて →
こんな感じです。
このあと、マットブラックで
塗りました。
モールドを落としたアウタードアハンドルは、プラ棒をちまちまと削って自作しました。 これまた、黒く塗ったらそれらしく見えるでしょ。。。
前から。 横から。 後から。
さてさて、重大情報とは・・・「BBは 365 と 512 でリヤカウルとボディの分割線が違うんだよ。このキットは 512 の分割ライン。知ってる?」
というモノ。知りませんでしたぁ (T_T)
下の写真、赤いのが 512 で、黄色いのが 365 です。青で書き込んだ垂線との関係で両車の分割ラインが違うの分かりますね。
量産車のコスト削減の常識の世界しか知らない庶民にはビックリ仰天の所行。 マイナーチェンジ(みたいなモンでしょ?)でボディを
いじるなんて。。。すごいですね、スーパーカーって。。。
で、ボディ塗装後だったら無理矢理スルーしたかもしれませんが、まだファーストサフを吹いただけの段階だったので直すことにしました。
作業内容は、キットの分割線を埋めて、マスキングテープの角度で
新たな分割線を彫る、です。
極細のプラ棒をミゾに埋め込んで接着して、
上からパテを盛って、
整形すればできあがり。
楽勝だぜぇ!!・・・・・
・・・なワケはなく、2日も経てば
きっちりヒケてきます。
根気よくループしてヒケを消すぞ、とも思いましたが、いくらやっても結局はこうなりますよねぇ。
この写真は2013年に作った
ブラックバード。サンルーフの
モールドをパテ埋めしました。
完成時には完全にヒケを消せたと
思ってたのに、数ヶ月後に
こうなってるのを発見。
BBの横っ腹にこれが起こるのは
イヤだし、5年前と同じ結果だって
いうのも、あまりにも進歩ない。
そんな折、またもやブログ【 315 】へのコメントに「ヒートペンを使って、プラ材で埋めたらヒケ防止に有効だよ」と情報をいただきました。
実車知識も工作知識も足らないヘッポコモデラー。みなさんの情報で食いつないでおります(^^;)(^^;)(^^;)
で、プラ材溶着のジャマになるパテ等を
取り除くため、ルーター〈53〉で
ガリガリ。
最初にミゾに埋めたプラ棒が
見えてきました。
慣れてない道具 & 作業なので、
おっかなびっくりですが、
プラ棒をあてがっておいて、
ジュウジュウと溶かしていきます。
ボディを溶かして大穴開けないように
ビビリつつ、こんな風に溶着させます。
今回私が購入したヒートペン〈76〉
(&私のウデ)ではこれで精一杯。
これより盛り量を少なく・綺麗にやろうと
したらボディ溶けます。
(ちなみに、ストラトスのリヤフェンダーのミゾ埋め
両側と、BBのミゾ埋め片側をやり終えた時点で
1本目の乾電池終了。ちょっとびっくりの電力消費
です!)
溶着し終えてすぐに冷えますから、
即整形開始。
表面は焦げて茶色くなってますが、
余分なプラ材を削り落とすと、中の方は
焦げていないので、元の白い色が
見えてきます。
綺麗に面を整える前に、新ラインを彫ります。
脱線してキズをつけても、埋めた面の整えと一緒にキズ消し作業
できますからね。
365 の分割線できました。
ここから、パテ・研磨・サフのループです。
結局ループなんですが、仕上がった後はヒケないワケですから、
やった甲斐はありますね♪
長くなったので、製作記①はここで終わり。②では綺麗に整ったボディを披露します(たぶん。。。)。
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